【外国人を契約社員で採用することはできるのか?】採用時の注意点やビザ申請について解説!

外国人採用をする企業が増えるなか、自社で活躍できる人材を採用できるか不安に感じる企業も増加しています。そこで、まず正社員登用を前提に契約社員として、試用期間を設け、自社へのマッチ度や外国人求職者本人のスキルを測りたいという声も耳にします。今回は、外国人を契約社員として採用するときに、企業が注意すべき3つの点と在留資格(就労ビザ)の申請方法について解説します。

外国人を契約社員として採用するときの3つの注意点

外国人を契約社員として採用することは可能です。しかし、採用する際に、企業が注意すべき3つのポイントがあります。注意点を全てクリアできないと外国人を契約社員で採用することは難しくなることもありますので、求人募集をする前にぜひ参考にしてください。

雇用条件

外国人を契約社員で採用する場合、外国人を正社員で採用する場合と同様に在留資格(就労ビザ)を申請し、雇用するとができます。

・報酬

在留資格(就労ビザ)の申請条件のなかに「外国人社員への報酬」という条件があります。これは、外国籍だからという理由だけで、日本人と比べて給与を低く設定することを禁止したものです。そのため、外国人を契約社員で雇用する際には、日本人の契約社員に支払う給与と同等以上の条件で雇用しなければなりません。

・雇用契約期間

契約社員の場合は、企業によって契約期間が数か月~数年まで異なります。在留資格の申請時に、雇用の「継続性」を出入国在留管理局は確認しています。例えば、1ヶ月や3ヵ月など、短期間での雇用契約では「継続性」が欠けることから、在留資格申請が不許可になることがあります。そのため、実態と伴う形で短くとも「1年以上」の雇用契約期間を設定するようにしましょう。

また採用する外国人が中途社員で、すでに在留資格(就労ビザ)を取得している場合でも、同様に雇用期間を1年以上にしないと、次回の在留資格更新ができない可能性があるので注意しましょう。

外国人への理解

前段のとおり、外国人を契約社員で採用することは可能です。もちろん、就労ビザの申請も行うことができます。しかし、外国人にとって在留資格(就労ビザ)の期限の長さは、とても重要なことです。在留資格の更新の準備や、もし更新が不許可になった場合も想定し、在留資格の期限を1年でも長くしたいと考えている外国人が大半です。

雇用契約期間が決まっている契約社員は、「在留期限も雇用契約期間までしか許可されない」と、ネガティブイメージを持っている外国人も少なくありません。内定承諾後に、条件を伝えると「想像している条件と違った」と外国人と企業との間で認識のズレが生じて、トラブルが起きる可能性があります。そのため、採用選考時には雇用契約期間、給与、ビザ申請のサポ―トの有無について外国人本人に必ず説明しましょう。

そして正社員登用制度がある場合は、どのような過程を経て正社員登用が決まるのか、また過去の正社員登用の事例を外国人に伝えると安心するでしょう。

正社員登用で助成金制度を利用できる?

非正規雇用労働者の正社員への格上げに対して国が助成金を支給する「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」は、外国人ももちろん対象になりまます。

正社員登用を想定している企業は、ぜひ参考にしてください。
【最大60万円支給】外国人雇用で活用できる助成金4種比較

無期契約の5年ルール

有期労働契約で働く人が、同企業で雇用契約を繰り返し更新し、契約期間が5年を超えると、契約期間中に無期労働契約への転換を求めることができます。(2013年4月1日に改正労働契約法として施行)この無期労働契約への転換は、一般的に、「5年ルール」と呼ばれています。この5年ルールは、外国人にももちろん適用されます。

そのため、外国人社員からの無期労働契約について申し出があった場合は、日本人同様に就業規則や社員への周知など、社内で対応できるようにしましょう。

契約社員の在留資格(就労ビザ)の申請方法

*この章では、就労ビザのなかでもホワイトカラーの外国人が取得している在留資格「技術・人文知識・国際業務」を想定して書かれています。

外国人を契約社員で採用する場合は、正社員の採用と同様のフローで、在留資格(就労ビザ)の申請が必要です。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の取得条件は、5つの要件から成り立ちます。

特に契約社員の場合は、取得条件の「③外国人社員への報酬」と「④安定して外国人を雇用できるか」を満たしていない場合は、在留資格が不許可になることがあります。採用前に必ず取得条件を確認しましょう。

①学歴、職歴の要件

在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得するためには、大学や専門学校で専門的な知識や技術を習得している必要があります。また学位にも条件があり、国内外の大学を問わず、学士、もしくは学士相応以上の学歴を有していること、もしくは日本の専門学校で専門士の学位を有していることが条件です。

また中途採用の場合は、10年以上の実務経験、もしくは3年以上の実務経験(国際業務分野のなかでも、翻訳通訳業務の場合)があれば、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を申請することも可能です。

②職務内容の専門性と関連性

自社で担当してもらいたい職務内容と外国人本人の学歴・職歴がマッチしているかどうかが重要となってきます。

例えば、ITエンジニアの職務を担当する場合は、IT分野について大学や専門学校で専攻している必要があります。

外国人社員への報酬

前段の通り、契約社員の場合でも日本人社員と同等以上の報酬を支払わなければなりません。雇用条件に記載する給与が、日本人社員と同様以上かどうかを出入国在留管理局は判断しています。

④安定して外国人を雇用できるか

採用企業が、安定して外国人を採用するこができるか、企業の安定性・継続性・収益性を証明するための資料を出入国在留管理局に提出しなければなりません。出入国在留管理局は、提出された書類を元に雇用状況を判断します。

⑤外国人を雇用する必要性

在留資格の変更申請の諸条件が揃っていたとしても、「外国人を雇用する理由」が明確でない場合、申請が不許可になることがあります。

はじめて外国人を採用する場合、在留資格申請(ビザ申請)は、条件が複雑なため、出入国在留管理局や、行政書士など申請に関する知識を有している方に一度相談すると良いでしょう。

まとめ

今回は、外国人を契約社員で採用するときに企業が注意するべき点をご紹介しました。正社員・契約社員を問わず外国人採用をすることはできます。

しかし、日本で長く働くことを考えている外国人にとって自身の在留期限(ビザ期限)は、非常に重要なポイントになります。そのため、就職活動も慎重に考える外国人も少なくないため、選考時に外国人本人と認識のミスマッチがないように、雇用条件の詳しい説明やビザ申請のフォローを企業がすることで、安心して働くことができるでしょう。