【人事向け】外国人社員の退職手続きガイド!日本人社員の手続きと違いはある?

外国人社員が退職する際は、日本人と基本的に同じ手続きですが、外国人特有の必要な手続きもあります。手続きによっては提出期限が決まっているものがあり、届出を怠った場合には罰則が科せられる可能性があります。今回は、会社が知っておくべき外国人社員の退職手続きについて解説します。

会社側で行う外国人社員の退職手続きチェックリスト

会社側で行う外国人社員の退職手続き

日本人社員と同様の退職手続き

・健康保険の被保険者証の回収
・源泉徴収票の交付
・社会保険、労働保険の資格喪失手続き
・住民税徴収方法の確認
・雇用保険の離職票が必要な場合、交付

外国人は、日本人同様に社会保険に加入しているため、雇用保険、社会保険、税金の手続きは基本的に日本人と変わりありません。そのため、貸与品の返納なども合わせて日本人社員の退職手続きと同じ流れで進めましょう。

外国人社員特有の退職手続き

・雇用保険被保険者資格喪失の届出
・在留カード番号記載様式
・退職証明書

雇用保険被保険者資格喪失の届出

外国人が退職する際に、「雇用保険被保険者資格喪失届」をハローワークに提出する必要があります。入管法(第19条の17)において、外国人が退職したとき、会社は入国管理局に届け出るよう努めなければならないと定めており、「雇用保険被保険者資格喪失届」をハローワークに提出することで入国管理局への届出は免除されます。

【申請内容】
事業所番号や離職日などの企業の情報に加えて外国人社員本人の氏名、在留期間、国籍、在留資格、派遣・請負就労区分を申請します。

【提出期限】
提出期限は、離職の翌日から10日以内のため、提出漏れがないように事前に作成を進めておきましょう。

【提出方法】
電子証明書を取得している企業は、オンラインにて届出を提出することができます。e-Gov電子政府の総合窓口にログインし、「従業員が退職した場合」のページもしくは「雇用保険被保険者資格喪失届」を検索すると申請画面にヒットします。

もし直接ハローワークに届出を提出する場合は、雇用保険被保険者資格喪失届・氏名変更届にて申請書をダウンロードすることができます。

※雇用保険被保険者資格喪失届は、「外交」「公用」「永住者」「永住者の配偶者」「日本人の配偶者」「定住者」の在留資格の外国人社員の場合には届出不要です。

雇用保険被保険者資格喪失届の届出を行わなかった場合、雇用保険法第7条違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることがあります。

在留カード番号記載様式の提出

2020年3月1日以降に外国人を採用し、離職した外国人ついての外国人雇用状況の届出において、「在留カード番号記載様式」の提出が必要となります。

【申請内容】
事業所番号や外国人の被保険者番号、氏名、在留カード番号

【提出期限】
提出期限は、離職の翌日から10日以内です。雇用保険被保険者資格喪失と提出期限が同様なので、一緒に提出手続きを進めることをおすすめします。

【申請方法】
オンラインにて申請可能です。e-Gov電子政府の総合窓口で「雇用保険被保険者資格喪失の届出」を申請をする際に、「在留カード番号記載用別様式」の提出も必要となります。

もしくは「ハローワークインターネットサービス」にて提出することができます。

直接ハローワークに届出を提出する場合は、外国人労働者在留カード番号記載様式をダウンロードすることができます。

退職証明書の発行

外国人が退職する場合には、退職証明書を外国人社員に対して発行する必要があります。
日本人の場合は、社員から求められた場合のみ用意する書類です。しかし外国人が転職する場合には、入国管理局で「在留資格の変更・更新」「就労資格証明書の交付」を申請するときに、外国人が添付書類として提出することが求められます。また、入国管理局が在留資格の更新・許可をする場合、前職での業務内容や勤務期間などを把握する必要があるため、退職証明書を交付しなければなりません。

私文書のため、書類の形式は、統一されていません。必要な場合はダウンロードしてください。

【書類内容】
使用期間(在籍期間)、業務の種類(従事業務、職務内容)、地位(企業での役職など)、賃金(月給・年収)、退職理由(解雇の際にはその理由も)

【提出期限】
外国人社員の在留期限によって提出期限は変わりますが、基本的に退職日までに他の手続きと同じように作成を進めることをおすすめします。退職後、数年経ち外国人社員から「更新のために、退職証明書が欲しい」と連絡が入る可能性があるので、退職時に準備しておくと良いでしょう。

外国人社員側の退職手続き

・契約(所属)機関に関する届出の提出
・必要に応じて転職先での在留資格の更新、変更

契約(所属)機関に関する届出の提出

外国人本人が入国管理局へ「契約(所属)機関に関する届出」を出すことが入管法で義務付けられています。提出期限は、退職後14日以内です。オンラインもしくはハローワークで提出することができます。

必要に応じて転職先での在留資格の更新、変更

在留期限に応じて転職先の在留資格の更新や変更が必要となります。在留資格を申請する際に、前職での従事内容などが必要となるので、上段で解説した「退職証明書」は会社側で用意しておきましょう。

雇用保険の加入者は失業保険の受給が可能

外国人社員が雇用保険に加入している場合は、退職後に日本人と同様に失業保険の受給が可能です。ただし失業中に在留期限が切れた場合は、短期滞在などの在留資格に変更する必要があります。

再就職をしない場合は、在留資格の取り消しになることも

外国人が取得している在留資格は、認められた就労をするための日本在留の許可です。そのため、転職先が決まっている場合は、問題ありませんが、「正当な理由なく退職後3カ月以上転職活動をしないない」場合、「在留資格の取消し」対象になります 。

まとめ

今回は、会社が知っておくべき外国人社員の退職手続きについて解説しました。外国人特有の手続きも現在は、基本的にオンラインで申請することができます。そのため、提出の作業自体に時間はかかりませんが、提出期限は決まっているため、漏れがないように記事内で掲載したチェックリストを参考に、期限を決めて手続きを進めると良いでしょう。

【参考】在留カード番号記載様式の申請方法(厚生労働省)

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