【外国人が感じる入社後ギャップとは?】離職率を減らす方法を紹介

外国人社員の離職率と日本人社員の離職率にそれほど大きな差はありませんが、日本で働く・暮らすことに慣れていないため、社員によっては入社前のイメージと異なることがあるようです。

株式会社パーソル総合研究所の「日本で働く外国人材の就業実態・意識調査」では、「入社前に想定していたイメージよりも悪かったこと」があると、外国人の離職意向を高めてしまうことが明らかになっています。つまり入社後にギャップを感じてしまうと、外国人社員の離職意識が高まってしまうのです。

今回は外国人が入社後に感じるギャップと、入社後ギャップを抑え採用を成功させる方法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

入社後に外国人社員が感じるギャップとは?

出所:パーソル総合研究所×CAMP「留学生の就職活動と入社後の実態に関する調査結果」

株式会社パーソル総合研究所の「留学生の就職活動と入社後の実態に関する調査結果」では、「仕事内容」「待遇」「働き方」の3つにわけて、留学生が入社後に感じる不満について公表しています。詳しく見てみましょう。

仕事内容

多くの外国人社員が、仕事内容で入社後に感じるギャップとして、入社前に想定していたよりも活躍しにくい環境だったことを挙げています。外国人社員は一般的に日本人社員よりも自分の能力を他社にアピールすることを日常的に行う傾向にあります。

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そのため、自身が活躍するための環境が整っていなかったり、雑務のみを任せられると不満を感じ、離職してしまう可能性が高まってしまいます。また、その他にも「仕事をしていて成長を感じない」「やりたい仕事やアイデアがあるが、実現できない」など、やりがいや会社内での活躍について不満を感じています。

待遇

待遇面では、「給与・報酬が上がらない」「昇進・昇格しない」といった自身の評価について不満を感じる外国人が多い結果となっています。日本で働く大半の外国人は向上心が高いです。また、明確なキャリアプランを持っていることが多く、自身のキャリアにおける意思・目標を持っています。しかし、入社前に想定していた給料と異なっていたり、給料が上がらないと感じる外国人が多くおり、自身が正当に評価されていないと感じているようです。

働き方

「労働時間が長い」「サービス残業が多い」といった長時間の労働に不満を感じる外国人が多くいるようです。残業に対して抵抗感がない日本人とは異なり、多くの外国人は長時間の労働に慣れていません。家族との時間を優先する外国人が大半のため、残業や休日出勤など、家族との時間を減らし会社に貢献しようという考えは理解しづらいものです。しかし、入社前に繁忙期や勤務時間について説明をせず、入社後に「こんなはずではなかった」と覚える外国人社員が多くいることが判明しています。

なぜ入社後にギャップを感じてしまうのか

ここまで外国人が入社後に感じるギャップについて解説しました。しかしなぜ外国人社員は入社後にギャップを感じてしまうのでしょうか?

面接時の説明不足

面接の場では、求職者を採用したいという気持ちから、自社のメリットを多く伝え、デメリットを伝えないといったことがよくあります。しかし、メリットだけ伝えられた外国人求職者は、入社前にプラスのイメージばかり持ってしまい、入社後に自分が期待していたことと違うといったことがよく起きてしまうのです。
また、外国人の場合、日本語の説明だけでは会社の情報が全て伝わっていない可能性があります。例えN1レベルの日本語力を持つ求職者でも、全ての情報を正確に聞くことは難しいです。言語の問題からわからないことがあっても聞けず、その結果会社情報を完全に理解しないまま入社してしまうケースが多くあるのです。

採用目的が明確になっていない

なぜ外国人を採用するのか、外国人を採用することで解決したい課題は何か、これらが定まっていないと、自社が求めている人物像やスキルを明確にすることはできません。即戦力になる見込みがない外国人を採用してしまい、ミスマッチが起きる可能性があります。また、外国人もなぜ自分が採用されたのか、会社から何を求められているのかはっきりせず、入社後にモチベーションが下がってしまいます。

受け入れ体制ができていない

そもそも会社内で外国人を受け入れる体制ができていないことも、入社後ギャップの一要因となります。株式会社パーソル総合研究所の「日本で働く外国人材の就業実態・意識調査」では、「住宅や生活全般に関するサポート体制」が整っていないことが、入社前に想定していたイメージよりも悪かったこととして1位に挙がっています。

国籍・文化の違いへの配慮が足りていなかったり、外国人社員を一人にしてしまうなど、入社後にフォローできる環境が整っていないと、外国人社員の不満の原因になってしまいます。

ギャップを抑え、離職を防ぐ方法

面接時にネガティブ含めて話す

面接の場では、なるべく自社の良い点だけを伝えたいのが面接官の本音でしょう。しかし、自社のデメリットを含めて正確な情報を伝えなければ、入社前のイメージとギャップが生まれてしまい、早期退職の要因となってしまいます。自社のメリットだけでなく、デメリットもしっかり伝えるようにしましょう。

また、キャリアプランについて会社側と求職者側でズレを無くす努力も必要です。企業は、面接の場や入社後の面談時に、外国人の求職者がどのようなキャリアプランを持っているのか把握しておく必要があります。社内で考えているキャリアパスを本人に伝え、2者間でのミスマッチを無くす努力をすることが重要です。

面接では言語や文化の壁から、自社の情報が外国人求職者に正確に伝わっていないということがよくあります。もしすでに外国人を採用しているなら、自社の外国人から求職者に母国語や英語で会社情報を話してもらうことも、ミスマッチを無くす解決策の一つです。

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外国人社員を一人にしない

異国の地で働いたり生活することは、不安やストレスが多く伴います。さらに言語がネイティブでないため、日本人に相談できなかったりうまく伝えられない場面が多く発生します。社内でのコミュニケーションが減ると外国人は孤独感を感じてしまいます。株式会社パーソル総合研究所が2020年に公表した「日本で働く外国人材の就業実態・意識調査」によると、孤独感が高い層は、「ジョブ・パフォーマンス」「継続就業意向」「会社満足度」が低く、転職意識も高くなってしまう調査結果が発表されています。そのため、コミュニケーション不足で孤独感を感じてしまうと、会社への満足度が低くなってしまうのです。

孤独感を感じやすい外国人社員のためにも、会社側からコミュニケーションの機会を提供することが重要です。外国人社員の不安や悩みを気軽に話してもらう場にすることで、孤独感が減少し、定着やさらなる活躍が見込めます。また、外国人社員が入社前とのギャップで会社に不満を感じていても、定期的なコミュニケーションによって解決できる場合があります。1on1の場を設けるなどして、外国人社員の悩みを聞き、一人にしないようにしましょう。

まとめ

今回紹介した、外国人社員が入社後に感じるギャップへの対策は、外国人だけでなく日本人にもあてはめることができます。外国人社員と日本人社員とで同じ制度や決まり事を作ることで、チームワークが芽生え、定着と活躍が期待できます。ぜひ参考にしてみてください。

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