【コロナ禍で在留期間の更新手続きどう変わる?】3ヶ月の受付期限延長!

*この度、新型コロナウイルス(COVID-19)によって亡くなられた方に謹んでお悔み申し上げますとともに、 被患されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、すでに外国人を採用している企業の中には、在留資格の更新申請などの手続きに戸惑いを感じられている方も多いのではないでしょうか。今回は、新型コロナウイルスの影響により、どのように「在留期間更新許可申請」が変わったのかについて説明いたします。

通常の「在留期間更新許可申請」の手続き方法

通常、在留期間更新許可申請(以下、「更新申請」といいます)には『単純』更新申請『転職』更新申請の2つのパターンがあります。どちらも、通常の申請であれば在留期間の満了日の3ヶ月前から申請を受理してもらえます。

在留期間更新許可申請のパターン

①『単純』更新申請:同一の所属機関(就労ビザの場合は同じ就業先)で、在留期間の更新を申請する場合

②『転職』更新申請」:異なる所属機関(就労ビザの場合は異なる就業先)で、在留期間の更新をする場合

*①単純更新、②転職更新とは、正式な手続き名称ではなく、行政書士や外国人人材業界を初めとして使用されているいわゆる「業界用語」です。

以下、違いについて説明いたします。

①『単純』更新申請の手続きについて

①「単純」更新申請は、前回の申請時と同じ所属機関(会社)での更新申請になりますので、前回の許可時から現在までの在留状況などが、主な審査内容になります。

したがって、提出書類も少なく、②の「転職」更新申請に比べると審査が容易な印象を受けます。そのため、行政書士に申請書の作成や、申請取次を依頼する場合は、価格も他の申請に比べると安価に設定している事務所が多くなっています。

②『転職』更新申請の手続きについて

①「単純」更新申請に対して、②「転職」更新申請は、前回の申請時とは異なる所属機関(会社)での更新申請になりますので、上記①の「単純更新申請」に比べると審査が難しい印象を受けます。

「更新申請」と名前が付くものの、「在留資格」を変更する「在留資格変更許可申請」に近いものと考えていただいた方がよいかもしれません。

同じ「在留期間更新許可申請」のなかでも、就業先での活動内容(業務内容)が大きく変わる『転職』更新は、留学生が初めて会社に就職した場合にする「在留資格変更許可申請」の場合とほぼ同じです。就業先での業務内容をゼロから審査するので、手続きの実質からみて『転職』更新と呼び区別しています。

『転職』更新申請の手続きで必要な書類

在留期間更新許可申請には、活動内容を証明する資料として以下のものなども含めた書類を添付します。

会社側から提出する書類の一例

・会社の「在職証明書」
・会社の「源泉徴収等の法定調書合計表」
・会社の「登記簿謄本」
・会社の「パンフレットやホームページのコピー」など

また、本人の過去の在留状況を見るために、以下のような書類を申請の際に添付する必要もあります。

外国人側から提出する書類の一例

・市区町村の住民税の「納税証明書」、「課税(非課税)証明書」など

【②『転職』更新の場合】
・申請人の「履歴書」や「卒業証明書」「成績証明書」など
*申請人の学歴、職歴と、活動内容(業務内容)の関連性を証明するため

これ以外にも、入管当局が審査に必要と思えば、申請人の活動内容(業務内容)について説明する文書や、就業場所の写真、間取り図、1日の業務スケジュール、キャリアステップを示した文書などの提出を求められることもあります。

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既に就労ビザ(在留資格「技術・人文知識・国際業務」)を持っている外国の方を中途採用される場合には、現在の在留カードの期間の満了をむかえる前には、上記の②『転職』更新の手続きをしなければならないので、注意が必要となります。

新型コロナウイルスの影響による「在留期間更新許可申請」の変更点

新型コロナウイルス感染症の影響による「在留期間更新許可申請」の変更点は、手続きができる期間の延長されたことが挙げられます。

新型コロナウイルスの影響による在留期間更新許可申請のポイント

3月・4月・5月・6月・7月中に在留期間の満了日を迎える在留外国人の方に関しては、それぞれ在留期間の満了日から3か月後まで受け付けることとなっています。
*「特定活動 (出国準備期間)」で在留する外国人を除く。
【例】5月10日に在留期間満了を迎える方の場合→8月10日までに手続きをすれば良い


実際に、当事務所(竹田紘己行政書士事務所)でもこのケースに該当する案件がありました。4月12日に在留期間の満了を迎える方からのご相談を在留期間満了日の3日前に受けましたが、きちんと書類を整えたうえで、券面上の在留期間満了後の4月15日に申請したところ、特段問題なく、通常通り申請手続が受理されました。

注意点として、在留期限内に申請をしないと特例期間が付きませんのでその点はご注意ください。(新しい在留カードの有効期間の起算点が発行日ではなく、前回の有効期限日となります)

【参考資料】新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための申請受付期間の 延長について(更新日:2020年5月12日)

なお、2020年4月3日の出入国在留管理庁の発表によると、この在留期間満了日後3か月以内は申請できるという取扱はさらに変更し、「短期滞在」の在留資格で在留中の方も対象に加えることになったようです。

在留期限が近い外国人社員の手続き方法

新型コロナウイルスの影響で、全国に非常事態宣言が出され、外出制限が求められているなかで、在留期間満了日が近づいている外国人従業員の方もいらっしゃると思います。

上記で述べたました通り、3月・4月・5月・6月・7月中に在留期間の満了日を迎える在留外国人の方に関しては、それぞれ在留期間の満了日から3か月後まで受け付けることとなっています(「特定活動 (出国準備期間)」で在留する外国人を除く。)。

そのため、普段よりは余裕をもって更新手続きを進められますし、外出の自粛が求められていますので、特段の事情が無ければ、無理をしてお近くの地方出入国在留管理局へ申請に行かなくても良いとおもいます。
この措置は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止する観点から、在留申請窓口の混雑緩和策として発表されたものですので、お急ぎでない方は、来庁を控えて頂きたいです

2020年5月時点で東京出入国在留管理局について

現在、東京出入国在留管理局では入場制限が行われており、庁舎(建物)の入口で手続の種類と、その書類の不備をチェックされ、時間ごとに庁舎(建物)内に入場してもらうようにする対応を取られているようです。

*詳しくは、東京出入国在留管理局の公式Twitterにて、入場制限のアナウンスなどを告知しておりますので、ご確認ください。

【公式Twitter】東京出入国在留管理局

指定された時間が来るまでは入場できず、庁舎(建物)の外で待つことになります。庁舎(建物)内部は密集状態にはなっていませんが、その代わりに庁舎(建物)の入り口から、今までに見た事がないくらい長蛇の列が出来ています。

3か月間の猶予を出入国在留管理庁が与えてくれているので、決して焦って行く必要はないので御留意ください

また、在留資格の変更許可申請・在留期間の更新許可申請後、許可を得て交付される新しい在留カードの交付に関して、在留カードの受領のみを行政書士などに依頼することによって、その行政書士が郵送で行うことも認められるようになりました。これに関しては、郵送手続きの仕方や、郵送でできる場合と、できない場合が決められていますので、行政書士に相談されると良いと思います。

まとめ

同じ更新申請といっても「単純更新申請」と「転職更新申請」では必要書類や審査の内容も異なりますので、しっかりと事前に申請フローを確認をされるが大切です。また、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止する観点からでは、在留申請窓口の混雑緩和の為に、緊急でない申請は、しばらく在留期間に猶予を与えるので控えて欲しいという制度になっております。

これから申請をする方は、しばらく様子をみて頂きたいですし、既に結果が出て新しい在留カードを受けとる場合は、行政書士に依頼して郵送で交付を受けることをお勧めいたします。


【記事執筆】竹田紘己行政書士事務所
代表行政書士 竹田紘己
*就労ビザについてのお問い合わせ可能!

中央大学卒業。2006年に行政書士試験に合格後、2011年に弁護士法人内に「行政書士リンクパート ナー総合事務所(後の竹田紘己行政書士事務所 )」を開業。現在は独立し、「竹田紘己行政書士事務所」の代表行政書士として、年間約400件の在留資格(ビザ)の申請業務などを請け負う。外国人人材雇用に関わる豊富な知識と経験を元に、日本の人材不足解消に向けて在留資格制度(VISA手続き) の専門家として活動している。