日本の配送サービスで働きたい在留外国人は約7割、提案や改善点も、YOLO JAPAN調べ

226か国と地域の在留外国人約13万人以上が登録する日本最大級のメディアを運営する株式会社YOLO JAPANが、在留外国人を対象に「配送サービス」に関するアンケート調査を行った。

まず、日本の配送サービスの企業で「働いてみたい」または「給料が良ければ働いてみたい」と回答したのは72%(656人)だった。今回のアンケート調査の回答者のうち、配送サービスの仕事の経験者が10%(89人)だったことに比べると、多くの割合の人が配送サービスの企業で働いてみたいと考えていることがわかった。

そして、希望する月給については、20~29万円が42%(277人)ともっとも多く、次いで30~39万円が21%(141人)、18~19万円が11%(69人)だった。

働いてみたい配送業の種類については、もっとも人気だったのがUberのような自転車便で39%(259人)、次いでドライバーが28%(182人)、バイク便が26%(174人)と続いた。理由には「体型維持のため」(ノルウェー、20代、女性)、「日本の色んな場所に行ってみたいから」(ベトナム、30代、男性)、「自転車に乗るのが好き。工学部でエンジニアの勉強をしているので、物流のマネジメントも興味がある」(アルゼンチン、20代、男性)、「収入のために副業でやりたい」(インドネシア、30代、女性)などがみられた。

今回のアンケートの回答者のうち、日本で運転可能な運転免許証を持っているのは29%(269人)で、「取得予定」と回答したのは34%(311人)であり、6割以上がドライバーとして就労できる可能性があることがわかった。配送サービス企業で働くうえで不安な点については、「言語」が47%(431人)、「土地勘の有無」が36%(331人)、「コミュニケーション」が35%(323人)が多くあげられ、日本語でコミュニケーションをとりながら、慣れない土地でスムーズに配送ができるかが不安だという声があがった。

配送サービスの仕事をする上で不安な点

日本の配送業については、回答者の98%(893人)がよい点があると評価しており、「早くて、時間通りに届く」「親切で丁寧、安全」「再配達ができる」などが理由としてあがった。そして、よく利用しているサービスとしてあがったのは日本郵便85%(777人)、クロネコヤマト74%(674人)、佐川急便54%(497人)だった。

よく利用する配送サービス

このように高評価がみられたものの、日本の配送サービスに対して提案したいこと・改善点に関しての質問には、「ウェブサイトの多言語化」(ブラジル、20代、女性)、「英語が話せる配送スタッフの増員」(フィリピン、30代、女性)など、言語に関する改善点が多くあがった。

また、システムに対しては「最初の配達直前に通知できる仕組みを徹底して、配達ロスをなくす」(イギリス、30代、男性)、「Uberと他の宅配業者が業務提携して、効率化を図る」(インドネシア、20代、女性)など、母国のサービスを参考に、人手不足を解消しサービスを向上するためのアイデアもあがった。

このほか、海外の物流事情に関して、日本にない母国の配送サービスについて行われた質問に対しては、「バイクでの配送サービスアプリで、料理、クリーニング、宅配便、家事代行サービスなどを注文できる」(ベトナム、20代、女性)、「ドローンでの配送サービス」(アメリカ、30代、女性)、「ネットショッピングと食品の速達サービス。中国では日常的に利用されている」(中国、20代、女性)「SNSで配送予定時間を報告してくれる。不在時は安全な場所に荷物を置いて写真を送ってくれる」(韓国、30代、女性)など、デジタルテクノロジーを用いたサービスが多くあがった。

人手不足が叫ばれるなか、配送サービス各社が在留外国人を雇用することで、こうしたアイデアに基づく新しいサービスが生まれるとともに、効率化が進むことも期待される。アンケートは2019年9月30日から10月30日まで行われ、94か国915名の回答があった。

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