ソニー子会社、富士通らと、外国人留学生の学習データ管理にブロックチェーンを活用する実証実験を開始

ソニー株式会社の子会社で教育事業を行う株式会社ソニー・グローバルエデュケーションは、2019年2月27日より、富士通株式会社、株式会社富士通総研とともに、外国人留学生の日本語講座受講履歴や成績証明などの学習データ管理において、ブロックチェーンを活用する実証実験を開始した。

今回の実証実験では、外国人向けの日本語教育事業も行っているヒューマンアカデミー株式会社と、eラーニングで「日本語検定対策講座(にほんごdojo)」を開講している株式会社エドベックの協力のもと、学習ログや成績情報などの学習データをブロックチェーン上に改ざん不可能なデータとして保存・管理する。

2019年4月から施行される改正入管法により、外国人労働者の受入拡大が見込まれる。
一方で、外国人就労者や留学希望学生が受入先教育機関等に提出する日本語の講義やテストの結果について、教育機関側で受講結果の真偽を確認することが困難であり、来日後のフォローアップなどを適切に行えずに語学力の面で課題を抱えたため、就労支援ができなくなってしまうという課題があった。

この実証実験によって教育機関が外国人就労者や留学生から提出された学習証明書と、ブロックチェーン上に格納された学習データを照合することで、正確な語学力を把握できるとともに、効果的な学習支援につなげられるようにする狙いがある。

さらに、今後は収集した学習ログや成績情報を多角的に解析することで、学習姿勢やプロセスも評価できる取り組みを検討するとしている。

外国人労働者受入側の企業にとっても、提示された情報と実際の語学力の乖離がなくなることで、採用コストのロスを防ぐことができ、より外国人労働者の受入に対するハードルが下がることが期待される。

【参照サイト】外国人留学生の日本語講座の受講履歴や成績証明管理にブロックチェーンを活用する実証実験を開始