日本政府観光局が訪日外国人数を発表。3カ月連続で前年同月比99.9%減

留学生などの再入国者で5月よりは微増

日本政府観光局(JNTO)は2020年7月15日、同年6月の訪日外国人数が、前年同月比99.9%減の2,600人であったことを発表した。4月から3カ月連続して前年同月比99.9%減となり、9カ月連続で前年同月を下回る結果となった。しかし、新型コロナウイルスによる政府からの緊急事態宣言が5月に解除されたことを受け、留学生などが再入国するケースが増えていることもあり、過去最少だった5月の1,700人からは微増している。また、1月から6月の訪日外国人数の合計は、前年同期比76.3%減の394万7,000人となった。

国別に見ると中国からの訪日客が最多に

また、2020年6月の訪日客を国別に見ると、最も多かったのは「中国」の300人、次いで「韓国」「ベトナム」「アメリカ」が各100人、「インド」が70人、「台湾」「フィリピン」が各50人という結果だった。上述したように、在留資格を持つ留学生などの再入国が増えたとみられる。

日本は現在まで129カ国からの入国を拒否しており、入国規制の緩和はビジネスでの往来からとしている。ホリデーシーズンを迎えて、欧州の多くの国が日本からの観光客の受け入れを開始している中、JNTOの重点市場でもスペイン、フランス、イタリア、イギリスは日本からの観光客を受け入れるようだ。一方、日本はいまだレベル3の渡航中止勧告を継続しており、これらの国からの入国者を引き続き拒否しているのが現状だ。観光での往来が再開されるのはまだまだ先のことになりそうである。

コロナ渦でのインバウンド関連事業は、今後も苦戦が続くことが見込まれている中でも、越境ECなど勝ち抜くために事業戦略・採用戦略の見通しを立てることが重要になりそうだ。

【参考URL】【訪日外国人数】2020年6月訪日客数は2600人、3カ月連続で前年同月比99.9%減。1-6月累計は76.3%減の394.7万人