独立行政法人日本学生支援機構は、外国人留学生の在籍情報の最新の調査結果を2020年3月30日に発表した。
「2020年度外国人留学生在籍状況調査」によると、2020年5月1日現在の外国人留学生の総数は27万9579人だった。前年に比べると32,617人、10.4%減であった。留学生数の多い国・地域は中国121,845人(対前年比2,591人減)、ベトナム62,233人(対前年比11,156人減)、ネパール24,002人(対前年比2,306人減)だった。留学生数には、新型コロナウイルスの影響で渡日することができず、オンライン授業等で受講していた学生も含める。
新型コロナウイルスの影響で、2020年1月以降日本政府及び各国政府が渡航制限の措置をとっていたこと、日本の大学で非正規雇用(短期受け入れプログラム等)の受け入れを中止・延期するなどの動きがあったことから、留学生数の減少につながったと考えられる。
また、同機構が発表している「日本人学生留学状況調査」によると、大学等が把握している日本人学生の海外留学状況は、2019年度で107,346人(対前年度比7,800人(6.8%)減)だった。前年に比べると7,800人、6.8%の減少であった。新型コロナウイルスの拡大を受け、世界的に感染症危険情報レベルが2以上に指定されたことや、各国政府による外国人の入国制限により、留学時期の延期や中止が影響したと考えられる。留学生数の多い国・地域は、アメリカ合衆国18,138人(対前年度比1,753人減)、オーストラリア9,594人(対前年度比444人減)、カナダ9,324人(対前年度比711人減)だった。
新型コロナウイルスの影響で日本に来る留学生、海外に行く日本の学生ともに大きな影響を受けているようだ。留学を希望する学生が、感染リスクを抑えつつ現地に行けるような対策が必要となっている。今後の対応に注目したい。
【参照リリース】「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について