One Terrace、ベトナム人エンジニア採用の給与水準と待遇に関する最新データを公開

株式会社One Terraceは約100名のベトナム人技術者の就業支援を通して得た、候補者に関する採用職種、年齢性別、最終学歴、日本語力、給与水準、福利厚生などのデータと、約50社の採用実績企業に関する採用理由、企業規模のデータをまとめまた。詳細は以下の通り。

ベトナム人エンジニア採用を検討し始めたきっかけ

7割超の企業が日本人エンジニアの採用難を理由に挙げており、 海外の優秀なエンジニアに目を向けるきっかけとなった ようだ。

採用した職種について

機械、電気電子ともに設計職の採用が多く、理系エンジニアの採用が進んでいることがわかった。

採用したベトナム人エンジニアについて

日本企業に採用されたエンジニアの約9割が男性、候補者のほとんどが28歳以下の若手エンジニアであった。

96%の最終学歴は大学卒。ベトナムでは新卒採用と中途採用の採用区分がほとんど確立されておらず、日本企業の採用も中途採用が8割を占めた。

採用地と勤務地について

ベトナムの二大都市、ホーチミンとハノイが主な面接開催地だが、今年の春以降は新型コロナの影響によりWEB面接が増加した。 来日後の勤務地は東京、中部、関西が多く、それぞれ約2割であった。

給与待遇について

エンジニアの月給額は18~21万円前後が最も多い。賞与「あり(94.9%)」と答えたうち、年2回の支給が全体の85%を占めている。

「住宅手当あり」と「社員寮あり」をふくめ、住宅手当のある企業が過半数の57.14%となり、住宅手当の金額は3万円がもっとも多いことがわかった。

ベトナム人エンジニアの日本語能力について

来日するベトナム人エンジニアの日本語能力試験は、中級レベルとされるN3レベル保有者とN4レベル保有者が約8割を占めた。最高難易度のN1レベル保有者(日本語通訳が可能なレベル)は2%しかいないことから、日本語力よりも技術力重視でエンジニア採用が行われていることが分かった。採用されたベトナム人エンジニアの日本語力はN3、N4レベルでも「コミュニケーションに問題がない」との回答がほとんどであった。

採用実績企業の規模

中小企業が積極的にベトナム人エンジニアの採用を進めていることがわかった。

日本人エンジニアの人材不足が進む現代では、外国人エンジニアの採用が進んでいる。日本企業で採用されたベトナム人エンジニアは「20代の大卒、中途採用、日本語レベルはN3~N4」が多く、「ハイレベルな技術力を求める地方のモノづくり中小企業」がベトナム人エンジニアを積極敵に採用している状況も浮かび上がった。外国人採用を検討している企業や、受け入れ体制に課題を感じている企業は参考にしてみてはいかがだろうか。

調査概要

調査期間:2019年11月1日~2020年7月31日(内定日を基準とする)
調査対象:日本企業に内定したベトナム人エンジニア97名、および採用企業47社
調査方法:就業支援を通したヒアリング
調査目的:日本企業におけるベトナム人エンジニア採用の最新状況と雇用条件の傾向を可視化する

【参考URL】ベトナム人エンジニア採用の給与水準と待遇に関する最新データ