外国人専用の求人サービスを運営する株式会社JapanWorkが、「海外から見た日本の働く環境」について、国外に住む10代から50代までの外国人を対象にアンケート調査を実施し、結果を公表した。JapanWork社は2016年2月の創業以来、16万以上の利用者に対し、自社開発のチャットシステム「JapanWork」を通じて、仕事内容の説明やビザの確認、面接日の設定までを代行している。
まず、日本で働きたいと思ったことがある人は92.2%だった。働きたい理由としては「日本文化に興味がある、日本は外国人にとって安全で住みやすい国(フィリピン30代)」「文化、ライフスタイルが好き、日本人は親切、経済が発展している(ネパール30代)」などがあがった。
一方、働きたいと思ったことがない人からは「日本語が難しい(フィリピン30代)」「ベトナム語と英語しかわからない、これまで一度も日本に行きたいと思わなかった(ベトナム20代)」「日本は留学生しか歓迎しておらず、給料が低すぎると聞いた(ネパール20代)」などの回答がみられた。
また、日本で働く場合、障害となりうることについては、「在留資格の取得」39.2%、「言葉の違い」36.3%、「金銭的な問題」15.7%」、「家族の問題」4%、「その他」4.8%との回答がみられた。
自由に決められるとしたらどの国、地域で働きたいかとの質問には、日本87.1%、欧米諸国4.9%、ヨーロッパ諸国4%、その他アジア諸国4%との回答があった。
日本で働いた事がある人を知っていると答えたのは89.2%だった。そして、日本人に対して持つイメージは「礼儀正しい」40.2%、「規則正しい」21.6%、「優しい/親戚」13.7%、「多様性がある」10.8%、「厳しい」5.9%、「挑戦心がある」5.9%、「その他」2%。そのほかのイメージとして「働きすぎ/過労」69.6%、「英語での会話が難しい」15.7%、「シャイ/内気」6.9%、「柔軟性がない」3.9%、「その他」4%との回答がみられた。
日本の働く環境に対して持つイメージは「経験を次の職場で活かせる」38.2%、「給料が高い」20.6%、「職場環境が清潔/整っている」14.7%、「雇用制度が保証されている」9.8%、「福利厚生が充実している」6.9%、「研修制度が充実している」6.9%、「その他」2.9%。また、そのほかのイメージとして「日本語を話せなければ昇給できないと思う」36.3%、「モラルやルールに厳しすぎる」30.4%、「勤務時間が長すぎる」16.7%、「仕事量が多すぎる」8.8%、「その他」7.8%との回答があった。
日本の働く環境について「良いと思う」と答えたのは96.1%だった。理由として「給料や福利厚生を、安全で効率的な職場と共に補償している。就労が可能なビザと仕事を外国人へ提供している(フィリピン30代)」「時間のマネジメントや勤務態度が良く教育されている。ターゲットが決まっていて、顧客に最善を尽くしている(インドネシア20代)」「食料や住宅などを提供していて、良い職場環境だと思う(インド20代)」「日本人は礼儀正しく規則を守るし、外国人を歓迎している(フィリピン20代)」などがあがった。
一方、良くないと思う理由は、「勤務時間が長すぎる。残業もある。疲労がたまりそう。休憩や休日は、従業員を正気で保たせる為に必要不可欠(フィリピン30代)」「ワークライフバランスを改善する必要がある。過剰な仕事量や勤務時間は健康と生活に影響を及ぼすと思う。将来、改善されると良いと思う(フィリピン30代)」「生活費が高すぎるので、日本に住むと長時間働かなくてはならない。家族と過ごす時間がなくなる(アメリカ50代)」といった回答がみられた。
日本で就きたい業種、職業は、「カスタマーサービス」30.4%、「営業」15.7%、「IT」13.7%、「マーケティング」9.8%、「購買/サプライチェーン」9.8%、「医療/福祉」8.8%、「不動産」5.9%、「金融」5.9%と続いた。
調査は、2020年2月20日から3月12日まで行われ、20か国102名が回答した。国籍の内訳はフィリピン40.6%、ネパール30.7%、その他アジア諸国25.9%、欧米諸国2.8%。年代は、20代以下2%、20代50%、30代31.4%、40代12.7%、50代3.9%。
【ウェブサイト】株式会社JapanWork