外国人の勤務先のコロナ対策への満足度は64%、ASIAtoJAPAN調査

外国人の採用・就活サポートを手がける株式会社ASIAtoJAPANは、 外国人の勤務先のコロナ対策・働き方について実際に日本で働く外国人90名にアンケートを実施した。アンケート結果は以下の通り。

アンケート概要

●実施期間:2021年2月
●回答者: ASIAtoJAPANを通じてオファーを得て、現在日本で働いている外国人。
●回答者数:90人

2019年以前から就業56.7%、2020年から就業43.3% 回答者は主に、インド、マレーシア、シンガポール、中国などアジア各国のトップ大学卒業生でIT・技術系職種。

  • 【Q】勤務先の対応について、どの程度満足していますか?​

「とても満足」28.9%、「満足」35.6%、「どちらでもない」22.2%、「不満」10.0%、「とても不満」3.3%と、比較的満足度が高い結果に。

  • 【Q】勤務先企業はどのような感染予防対策をしましたか?

複数回答可。新型コロナウィルス感染症対策として、企業が行った施策で最も多いのは「在宅勤務」68.9%、次いで、「出社日数を減らす(出社日調整」54.4%、「時差通勤(コアタイムあり)」46.7%、「時差通勤(コアタイムなし)」20.0%、「体調不良時の自宅待機や自宅勤務」16.7%となった。

勤務先企業の対応について、比較的満足という声が多いものの、13%程度は何らかの不満を抱えているという結果となった。

全体の傾向としては、在宅勤務や出社日調整、時差通勤などの対応をした企業の満足度が高く、そうした措置が少ない企業の満足度が低かった。

不満の多くは、勤務の柔軟性に関するものだが、在宅勤務に孤独を感じる、ホームシックなど、通勤できないことによる問題もある。

海外大学卒で就職時に来日した人の悩みとして、知人や友人が少ないことや、上司や同僚とのコミュニケーションで苦労した、などはもともと多いが、テレワークが進んだことでこうした悩みがさらに増したと推測できる。

在宅勤務中でもコミュニケーションしやすい環境づくりは、企業にとって重要な施策と言えることがこのアンケートから分かる。

具体的な意見は、以下の通り。
満足度が高い人の主な意見
●コロナ感染拡大を防ぐためにあらゆる対策をしているから
●出社前の検温、座席数の半減、座席配置の変更などの適切な予防措置により、安全な環境になったから
●在宅勤務にするかや、その日数を選べるので、時間や仕事・自宅での仕事の計画がしやすくなった。
●在宅勤務では、集中して効率的に働くことができ、オフィスでは先輩や上層部と対面でコミュニケーションでき安心できるから
●モニターやデスクなどを購入するための手当てが支給された
●勤務時間の柔軟性により、効率とパフォーマンスが向上しました
●チームとマネージャーの協力が素晴らしかったから。すべての会議が時間通りに進めることができた
など

満足度が低い人の主な意見
●在宅勤務がないから
●新入社員には、在宅勤務や時差通勤が適用されないから
●せまいアパートで独りぼっちで働くのがつらいから
●自国に帰れず、ホームシックになったから
など

  • 【Q】自国の家族から、帰国するようプレシャーを受けましたか?

「いいえ」85.6%、「はい」14.4%で、家族から強いプレッシャーを受けた人は少ないようだ。
「自分の判断に任せてくれている」45.6%、「でも帰りたかった」24.4%、「家族は日本のほうが安全と考えている」15.6%、「家族を説得できた」10.0%、「今も帰るように言われている」4.4%、「一度家に帰った」0.0%

  • 【Q】在宅勤務を経験して、今後の働き方はどうしたいと思いますか?

「半々かそれ以上に柔軟にしたい」58.9%、「自宅など外から仕事をしたい」24.4%、「オフィスに通勤したい」16.7%で、今後のニューノーマルな働き方として、より柔軟さを求める声が多い。

日本は比較的安全と考えられていることもあり、帰国するようにとの家族からのプレッシャーはそれほど強くなさそうだが、自国の家族を心配して帰りたいと考えた人が多いと推測される。

外国人は、1年に1回は家族に会うために母国に帰ることが多い中、それが難しくなりホームシックになっている人もいるので離職を防ぐためにも、一時帰国先でリモートワークを可能にするなど、企業によるケアが必要とされるだろう。

【参考リリース】日本で働く外国人90人に聞いた!勤務先のコロナ対策への満足度は?