就活・転職情報サービスサイト「キャリタス」を運営する株式会社ディスコは、全国の収容企業14,030社を対象とした、日本の大学または大学院に留学する外国人留学生の採用実態、並びに日本で勤務する高度外国人材の採用や活用、課題についての調査・分析結果を発表した。
調査期間は2020年12月16日~12月25日で、回答社数は494社。
調査概要
調査対象 : 全国の主要企業 14,030社
調査時期 : 2020年12月16日 ~ 12月25日
調査方法 : インターネット調査法
回答社数 : 494社
主な内容
Ⅰ.外国人留学生の採用(新卒)
1.外国人留学生の採用状況 ・・・図表1
2.採用規模と属性 ・・・図表2
3.外国人留学生を採用する目的と求める資質 ・・・図表3
4.求める語学力
5.2020年度の募集・採用方法
6.外国人留学生の出身国(地域) ・・・図表4
7.入社3年後の離職率
8.外国人留学生を採用したことによる自社への影響
Ⅱ.海外大学卒の外国人材の採用(新卒・中途問わず)
1.海外大学卒の外国人材の採用状況
2.採用でウエイトを置いている出身国(地域)
3.採用のために講じた施策
Ⅲ.外国人社員共通
1. 外国人社員採用・活用の課題
2. オンライン面接実施状況 ・・・図表5
3. オンライン面接のメリット・デメリット
以下、要点を抜粋。
図表1.外国人留学生の採用状況
外国人留学生の2020年度採用実績と2021年度採用見込みについて、採用実績は前年から微増しているが、採用見込みは前年比10%以上減少している。新型コロナウイルスの影響で新卒採用に慎重になっている傾向が伺える。
図表2.採用規模と属性
2020年度に外国人留学生を採用した企業の採用人数を見てみると、「1名」という企業が過半数を占めた。従業員規模別での平均は中小企業で1.52名、大手企業では3.17名と、規模が大きいほど外国人留学生の採用人数も多かった。
図表3.外国人留学生を採用する目的と求める資質
外国人留学生を採用する目的については、文系・理系ともに「優秀な人材を確保するため」が最も多かった。続いて「日本人社員への影響も含めた社内活性化のため」、「ダイバーシティ強化のため」、「外国人としての感性・国際感覚等の強みを発揮してもらうため」などが上がり、外国人社員の存在が日本人社員への好影響をもたらすことも目的としていると分かる。
図表4.外国人留学生の出身国(地域)
外国人留学生の出身国(地域)について、2020年度の採用実績が最も多いのは「中国」で62.8%だった。一方で今後採用したい地域として最もポイントが高かったのは「東南アジア」(68.6%)だ。中でもベトナムのポイントが高く、今後採用したいと考えている企業は30.3%に上る。
図表5.オンライン面接実施状況
外国人採用におけるオンライン面接の実施状況について、外国人留学生採用では「もともとオンラインで実施」していた企業は11.5%だったが、「新型コロナで新たに導入」した企業が58.3%と、このコロナ禍で大幅にオンライン化が進んだことが分かった。海外大卒外国人採用では「もともとオンラインで実施」が32.1%と、外国人留学生採用と比べコロナ以前から活用されていたことが分かる。いずれも「今後実施する予定」が15%を超え、今後さらに面接のオンライン化が進むと考えられる。
詳細レポートはこちらから読むことができる。
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/01/2020kigyou-global-report.pdf
今回の調査では、新型コロナウイルスの感染拡大が外国人材採用にも大きく影響を与えていることが分かった。
一方で、リーマンショック後の採用の売り手市場から人材採用を止めない、あえて採用を継続している企業もある。中長期的な目線で採用戦略を立てることが各社に求められることだろう。
【参照リリース】「外国人留学生/高度外国人材の採用に関する調査ディスコ企業調査 (2020年12月調査)
【関連ニュース】ディスコ、2019年度外国人留学生・高度外国人材の採用に関する調査結果を公表