株式会社マイナビは6月20日、非正規雇用(アルバイト・派遣・契約社員)の採用業務担当者を対象に実施した「外国人に関する業種別採用調査」の調査結果を発表した。
調査結果によると、非正規雇用で外国人を「採用している」割合は34.7%、「今後採用していきたい」割合は50.9%だった。また、企業規模別に採用実績をみると、大企業(正社員数300人以上)での外国人採用は51.6%であるのに対し、中小企業(正社員数300人未満)は27.6%と大幅な数値の差がみられた。特に、2019年から2020年にかけて訪日観光客需要の増加が予想されることから、外国語能力の需要が高い「接客(ホテル・旅館)」、「販売・接客(コンビニ・スーパー)」の業種において、外国人の採用意向が高かった。そして、外国人を採用したい理由の上位は「人手不足の解消・改善につながるから」が59.2%、「まじめに働いてくれるイメージがあるから」が32.0%だった。
外国人採用をして感じた課題についての質問では、57.1%が「日本語能力」、40.6%が「文化や価値観の違い」と回答した。言語や異文化理解に不安を覚える採用担当者が多く、「課題に感じたことはない」との回答は6.8%だった。そして、外国人労働者の受け入れのために取り組んでいることは「外国人向けの教育整備」が21.1%、「日本人社員の語学力強化」が20.6%だった。その一方で「特別な取り組みは行っていない」と回答したのは28.4%だった。
同社は、外国人の採用ニーズが高まる一方で、採用担当者からは外国人の「日本語能力」や「文化や価値観の違い」に課題を感じているケースが多くみられることから、日本語や日本文化の理解を目的とした研修や、日本人社員の教育、受け入れ体制の整備が重要だとしている。
今回の調査は、2019年5月10日(金)から2019年5月20日(月)まで、直近半年間以内に非正規雇用の採用業務に携わった20歳から69歳の男女を対象にインターネットで行われ、有効回答数は1,519名分だった。