東京外国語大学の在学生と卒業生を中心に結成されたボランティア集団によって運営されている「COVID-19 多言語支援プロジェクト」では、政府や自治体などから公式に発表された新型コロナウイルスに関する情報を複数言語に翻訳し、ウェブサイトに掲載している。
ウェブサイトURL:COVID-19 多言語情報ポータル |
現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、失業した事業者への支援制度や国民への一律の給付金給付などの重要な情報が日々、政府や各自治体などから発表されている。
しかしながら、発表される情報の多くは日本語が中心であり、日本語能力に不安を抱えている在留外国人にとっては正確な情報を手に入れらず、恐怖や不安を抱えている場合がある。本来は、政府や行政機関が主導となり、在留外国人向けの多言語対応や問い合わせ窓口などの整備を進めるべきであるが、限られたマンパワーで運営している状態であり、対応が後手に回ってしまっているのが現状だ。
そのような現状を受けて、東京外国語大学の在学生や卒業生らが中心となって始めたのが「COVID-19 多言語支援プロジェクト」である。「COVID-19 多言語支援プロジェクト」とは、政府や自治体などから公式に発表された新型コロナウイルスに関連する日本語の情報を多言語翻訳し、ウェブサイトに掲載するものである。掲載されている内容は、「住居確保給付金」や「特別定額給付金」など経済支援に関わる情報や、新型コロナに関する医療相談窓口、雇い止めにあった外国人のための労働相談窓口などである。
有志たちの手によって、現在「やさしい日本語」を含めた、英語、韓国語、簡体字、繁体字、スペイン語、フランス語、ベトナム語、アラビア語、イベリアポルトガル語の10言語に対応している。今後は、さらにブラジルポルトガル語、ドイツ語、インドネシア語、タガログ語などにも対応言語を広げていくとのことだ。
日本にはさまざまな在留外国人が住んでおり、彼らも日本人と同じコミュニティを共有する一員である。外国人従業員を抱えている企業など在留外国人に関わりのある方などは、ぜひ当ウェブサイトを活用して、困難を抱えている在留外国人を手助けして欲しい。
【ウェブサイト】COVID-19 多言語情報ポータル
【参考サイト】【COVID-19】外国人向け多言語情報発信を始めます