フィリピン人材の採用を成功させるためのノウハウまとめ

人手不足が深刻化する日本では労働力の確保に苦慮する企業が少なくありませんが、建設、製造、介護、飲食・サービスなどの業界ではフィリピン人材が労働力不足を補う貴重な戦力として活躍しています。実際に、国内の外国人労働者数ではフィリピンは国籍別で3番目に多い国になっています。

そこで、今回は外国人労働者の採用を検討している人事部門や経営者の方にフィリピン人材の採用を成功させるためのポイントを紹介します。フィリピン人の魅力、採用手続やマネジメントでの注意点、職場内で良好な関係を維持する方法などを解説しますので、ぜひご参考ください。

フィリピン人材の魅力

日本とフィリピンは経済的な繋がり強く、地理的にも近いことから現在国内では約14万7000人のフィリピン人材が活躍しており、外国人労働者の全1割を占めます(2017年10月時点 厚生省より)。フィリピン人を採用するメリットについて、フィリピン人材の魅力から見ていきましょう。

  1. 優れた英語力
  2. 若く安価な労働力
  3. フレンドリーな性格

1. 優れた英語力

フィリピン人の魅力のひとつが「ビジネス英語力の高さ」です。非ネイティブスピーカーのビジネス英語力を国別に判定するビジネス英語指数(BEI)においてフィリピンは最上位に位置します。

日本語力が不十分な場合でも英語で意思疎通が図りやすいのがメリットになります。そのため外国人観光客を対象とする飲食・サービス業や、英語力が求められるコールセンター業務などのほか、オンライン英会話講師として活躍するフィリピン人が目立ちます。

2. 若く安価な労働力

フィリピン人の人件費は低いうえに若い世代の労働者が豊富です。現在フィリピンは世界で最も人口増加率が高く、労働力人口も増加していますが、フィリピン国内の失業率も高いため、多くの若者が働く場所を外国に求めています。

人件費については、フィリピン国内の賃金上昇率は他のアジアの国よりも低く、国別人件費では中国、タイ、インドネシアなどより低くなります。そのため看護師、介護士、家事代行などの業界でフィリピン人の需要が高まっています。

3. フレンドリーな性格

フィリピン人の多くが陽気でフレンドリーな性格です。日本の職場では協調性や雰囲気が重視されるので、明るく優しいフィリピン人は受け入れやすい人材として好評です。

フィリピン人材採用の成功のポイントと注意点

フィリピン人を採用するときは次の3つのポイントに注意してください。

  1. フィリピン人材独特の採用手続き
  2. 仕事面でのサポートと注意点
  3. 生活面でのサポートと注意点

1. フィリピン人材独特の採用手続き

フィリピン人を採用する場合、他の外国人採用とは異なる手続きが必要になります。海外で働くフィリピン人の雇用は、フィリピンの政府機関が管理および就労支援をしているからです。

国内企業がフィリピン人を採用するには、フィリピン大使館のなかにあるPOLO(フィリピン海外労働事務所)を介して手続きを進めることになります。最初にフィリピン海外雇用庁(POEA)が認定しているエージェントと契約してから、入国管理局に在留資格認定証明書を申請します。POLOへの問い合わせや手続きの申請等は、原則雇用主が直接行います。
なお企業がPOLOを介さずに直接フィリピン人(高度専門職を除く)と雇用契約を結ぶのは禁止されているため注意してください。

また、日本の在留資格認定証明書は有効期限が3カ月となるので、POEAやPOLOでの手続の進捗状況に合わせた申請が重要です。POLOへの書類提出からPOEAへの登録までは約2か月程度かかるので、それを踏まえて在留資格認定証明書の申請を行う必要があります。

このようにフィリピン人を採用するためには「POLOに提出する書類の準備」「就労ビザ取得のため入国管理局に提出する書類の準備」の2つを並行して進めなければならないので、企業の採用担当者の方は、行政書士などの専門家の指導のもと、適切に手続きを進めることをおすすめします。

2. 仕事面でのサポートと注意点

フィリピン人は明るく親しみやすい性格ですが、日本人社員のように時間通りに正確に動くことはあまりないため、仕事の開始時間や休憩時間などを明確に伝えておく必要があります。また遅刻や欠勤するときも連絡する習慣がないため、事前に指導しておきましょう。

また、仕事の内容の説明が不十分だったり、作業ルールが曖昧な場合、仕事の質が中途半端になりやすくなります。ミスを放置するとそれが当たり前になるため、こまめに指摘し改善させることが大切です。

なお人前で叱責するのは禁物です。プライドが傷つき突然職場から姿を消すという事例も少なくありません。叱責の際には客観的な根拠を持って行い、本人への期待や激励の言葉も付け加えましょう。

用件を伝える際は、「何時から何時までに」「どこまで仕上げるか」を具体的に指定することがポイントです。英語版の作業マニュアルなどを準備するとともに手本を示し、仕事の範囲や質を明確にすることが必要です。

3. 生活面でのサポートと注意点

生活面ではフィリピン人はキリスト教徒が多く、クリスマスなどのイベント事は盛大に祝う文化があるため、会社でも各種イベントを開催してあげると喜ばれます。このほか社員旅行、ボーリング大会などのイベントを企業側が定期的に開催し交流を深めると、孤立感が緩和され、早期退職の回避につながります。

また、出稼ぎに来日しているフィリピン人が多いので、家族への仕送りによる生活の困窮を軽減するため、食事や住まいについて支援するのも効果的です。また、給料の支給を2回に分けると、給料の散財を防止することができます。

このほかの注意点としてはお金の貸し借りは厳禁です。フィリピンでは「お金を貸してもらう=お金を貰う」と認識されることがあるため、職場内でトラブルに発展しないよう指導しておきましょう。また備品を私物化することもあるため、管理の厳格化や無断使用しないよう指導を徹底しましょう。

まとめ

フィリピン人材は、高い英語力、職場を明るくするフレンドリーな性格、若くて安価な労働力などの魅力があります。ただし採用する場合は、雇用手続、性格や価値観などの特徴を認識して進めることフィリピン人雇用を成功させるポイントになります。

手続きではPOEA認定の現地のエージェントとの契約が必要になるので、フィリピン人採用に詳しい専門家への相談も欠かせません。マネジメント面では仕事や生活で日本人と異なる考え方や性格があることを前提とした対応を心がけましょう。

 

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